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いま、公明党が考えていること 佐藤優

(里親制度と児童養護施設が救う子どもたちの未来)

佐藤優 子育てに就いては、児童養護施設特別支援学級の充実も大切な課題です。里親制度についてはどうお考えでしょうか。

山口那津男 家庭で子どもを育てられない親御さんから子どもを引き取り、児童養護施設や里親制度などを通じてどう社会的に子育てを補っていくか。この点は二〇一〇年一二月に公明党が発表した「新しい福祉社会ビジョン」の中でも明記しています。

〈家族構造の変化や児童虐待家庭内暴力といった問題を抱える家族の増加、うつ病発達障害、自殺の増加といった問題に対し、現状は社会保障制度を含め十分な対応ができていません。「新しい福祉」はこうした社会そのものの変化によって深刻化している課題に対応することの必要性を指摘するものです。〉

「新しい福祉社会ビジョン」では、さらに児童扶養手当法の改正による一人親世帯の支援、児童虐待の防止対策についても記しています。児童養護施設や里親制度については、次のように記述しました。

〈虐待予防のための乳幼児の母親のケアや里親による養育への財政支援などの充実に取り組みます。〉〈子どもの状態や年齢に応じた適切なケアが実施できるよう、児童養護施設・自立支援施設などの人員体制・施設基準の在り方について抜本的な見直しを検討します。〉虐待やネグレクト、引きこもりといった現代的な社会病理現象にも、しっかり現実的に対応していく。この公明党の方針に変わりはありません。

佐藤優 手当てが遅れているこれらの諸問題に、公明党民主党政権時代だった野党時代から鋭い目を向けておられる。強い感銘を受けます。

山口那津男 虐待を防ぎ、危険にさらされている子どもは緊急に保護する。そのためには児童養護施設が充実していなければいけません。しかし、そうした施設の受け皿は必ずしも強くないわけです。ですから、児童養護施設はきちんと整えていこうと私たちは考えました。多子世帯では「どうしても自分たちの力だけでは子どもを育てきれない」という悲痛な叫びがあります。かたやそういう子どもを引き取り、自分が親代わりになって育てたいという里親側のニーズもあるわけです。両者をマッチングするため、里親制度をもっと推進しようと公明党の目配りしています。

佐藤優 一六年一月、二十歳の暴力団員が同居する内縁、妻の子どもに激しい暴力を加え、虐待死させる痛ましい事件が起きました。ちょっと巡り合わせが悪ければ、自分の身近にいる子どもがそんな悲惨な目に遭ったかもしれないわけです。こういうニュースを見ると私はとても他人事とは思えません。公明党の皆さんには、私が感じているのと同じ「他人事とは思えない」という人間的な生の感情がみなぎっています。ほかの政党には、児童養護施設や里親制度を充実させ、本気になって児童虐待やネグレクトの問題に対応していこうという切迫感は感じられません。このあたりの目配りのよさも、私が公明党ファンになった大きな理由の一つです。公明党の議員には、根底に人間主義の哲学があります。だから児童虐待やネグレクトのような問題が起きたとき、打てばすぐに響くのです。

山口那津男 児童虐待は家の中で密かに起こりますから、外部からはなかなか目につきません。光が当たらないこうした深刻な課題についても、公明党は闇夜をサーチライトで照らすように真剣に光を当てていきます。